食事を抜くと身体に何が起こる?|欠食が疲労・血糖・筋肉に与える影響
NUTRITION & WELL-BEING
食事を抜くと、
身体に何が起こる?
「朝は食欲がないからコーヒーだけ」
「忙しくて、お昼を食べ損ねた」
「ダイエット中だから、夜ご飯は抜いて寝ちゃおう」
そんな日が続いていませんか?
私たちは食事を抜いても、 すぐに身体のエネルギーが なくなるわけではありませんよね。
そう、私たちの身体はとても優秀で、 食事をしていない間も エネルギーを確保する仕組みが備わっています。
しかし、食事を抜くことが長期的な習慣になり、 必要な栄養を十分に摂れなくなると、 数ヶ月〜数年後の疲れやすさや身体の不調に つながることがあります。
とはいえ、巷にはファスティングや16時間断食など様々な情報が溢れどれを信じて良いかもわからないですよね。
また現代のルッキズムの傾向の影響も強く、食事量が圧倒的に足りない人も増えているように感じます。
食事を抜くと、身体の中で何が起こる?
私たちの身体は、食事をしていない間も、脳や筋肉、内臓を動かすためにエネルギーを使い続けています。
そのため、食事からエネルギーが入ってこないときには、身体に蓄えているエネルギーを利用する仕組みが働きます。
図の時間は目安であり、変化には個人差があります。
これは、食事と食事の間にも起こっている、身体の正常な働きです。
ただし、長期にわたり食事を抜くことが続き、1日に必要なエネルギーや栄養素を十分に確保することができなくなると、身体の働きに影響することがあります。
KEY POINT
大切なのは、食事を抜いたかどうかだけでなく、必要な栄養を十分に摂れているか・空腹時もエネルギーを維持できる代謝が備わっているのか、という視点です。
欠食と血糖変動の関係
「お昼を食べる時間がなくて、夜にまとめて食べた」そんな経験はありませんか?
食事をすると、食べ物に含まれる糖質が消化・吸収され、血液中の糖の量(血糖値)が上がります。
実は、食事を抜いた後にまとめて食べると、次の食事で血糖値が大きく上がる場合があります。
最初にとる食事(ファーストミール)の内容が、次に食べる食事の後の血糖値の上昇にも影響を与える現象をセカンドミール効果と呼ばれています。
血糖値の乱高下は、頭痛・肩こり・倦怠感・情緒の不安定などの自律神経症状との関連、また血管の炎症やインスリンの分泌にも影響が大きく、様々な疾患のリスクも指摘されています。
(注)血糖値の上がり方には、食事の量や糖質の種類、運動量、遺伝なども関係するため、欠食した人が必ず大きな血糖変動を起こすわけではありません。
また、食後の眠気やだるさには、睡眠不足や食事量など、血糖以外の要因も関係していることがあります。
KEY POINT
食事を抜くことは、次に摂る食事による身体への反応や、1日の血糖値のリズムに大きく影響することがあります。
筋肉や栄養状態への影響
もちろん食事を1回抜いたからといって、すぐに筋肉が減るわけではありません。
繰り返しですが長期にわたり、欠食が習慣化してしまうことにリスクがあります。
欠食が習慣になり、必要なエネルギーやタンパク質を十分に摂れない状態が続くと、筋肉を維持することが難しくなる場合があります。
私たちの筋肉は、ただ身体を動かすだけでなく、エネルギーを維持する糖の貯蔵庫の働きも担っています。
筋肉は毎日少しずつタンパク質を作ったり、分解したりしています。食事から摂るタンパク質は、筋肉を維持するための大切な材料となります。
また、食事の回数が減ることで、鉄や亜鉛、ビタミンなどの他の栄養素も不足しやすくなります。
特に、もともと食事量が少ない方や食べる量に比べて活動量が多い方は、1日を通して十分な栄養を摂れているか確認することが大切です。
KEY POINT
食事の回数だけではなく、1日に必要なエネルギーと栄養素を十分に摂れているかという確認も大切です。
昼食を1回抜くと、どれくらいの栄養を摂り損ねる?
例えば、ご飯と焼き魚、味噌汁、小鉢、そして果物を組み合わせた昼食。特別な食事ではありませんが、身体に必要なさまざまな栄養素が含まれています。
この昼食に含まれる栄養量を、30〜49歳女性の1日の基準と比較してみました。
※文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」を参考にした概算モデルです。味噌汁は木綿豆腐40g、乾燥わかめ1g、味噌10gで計算し、だし・追加の調味料・調理油は含みません。30〜49歳女性を想定し、エネルギーは身体活動レベル「ふつう」、鉄は月経ありの基準と比較しています。食品の種類や調理方法によって栄養量は変わります。表示割合は欠食による不足率ではありません。
1食を抜くということは、エネルギーだけでなく、タンパク質やビタミン・ミネラルを摂る機会も減らすということ。
もちろん、ほかの食事で補える場合もあります。しかし、欠食が習慣になり、必要な栄養を補いきれない状態が続けば、栄養不足につながる可能性があります。
欠食と疲れやすさの関係
「午後になると、身体がだるい」
「疲れているのに、食事をする時間がない」
食事を抜く習慣によって、身体に必要なエネルギーや栄養素が不足すると、疲れやすさにつながる可能性は前回の記事でも調査を紹介しましたね^^
RESEARCH
日本の医学生127人を対象とした研究では、朝食を抜く習慣がある人ほど、強い疲労を訴える傾向が報告されています。
ただし、これは欠食と疲労の「関連」を調べた研究であり、朝食を抜くことが疲労の直接的な原因だと証明したものではありません。
疲れやすさには、睡眠不足やストレス、病気など、さまざまな要因が関係します。だからこそ、食事だけで判断せず、生活全体を見直すことが大切です。
KEY POINT
疲れやすさが続くときは、睡眠や休養だけでなく、毎日の食事量や欠食の習慣にも目を向けてみましょう。
忙しい人のための食事の工夫
「食事を抜かない方がいい」とわかっていても、忙しさや食欲のなさから、思うように食べられない日もありますよね。
そんなときは、最初から完璧な食事を目指す必要はありません。まずは、今の生活の中でできることから始めてみましょう。
- 朝、食欲がない方 まずは小さなおにぎりやバナナ、ヨーグルト、具沢山の味噌汁など、食べやすいものから。慣れてきたら卵などのタンパク質も加えてみましょう。
- 昼食を抜きがちな方 おにぎりとゆで卵、サンドイッチと豆乳など、短時間でも食べられる組み合わせを用意しておきましょう。
- 夕食が遅くなる方 夕方に小さなおにぎりなどを食べ、帰宅後に主菜や野菜を摂る「分食」も一つの方法です。昼と夜は特に食事間隔が空きやすいので、分食しておくと、夕食後の血糖変動も乱れにくくなります。
CHECK YOUR ENERGY NEEDS
自分に必要な食事量を知っていますか?
「ちゃんと食べているつもり」でも、身体に必要なエネルギーが足りていないことがあります。まずは、1日にどのくらいのエネルギーが必要なのか、目安を確認してみましょう。
1日に必要なエネルギー量を計算する →SMALL STEPS, EVERY DAY
c大切なのは、食事の回数を増やすこと自体ではなく、自分に必要なエネルギーや栄養素を無理なく確保すること。
食事量を増やす時には、現在の胃腸の状態も考慮して少しずつ増やして調整していきましょう。
SALON DE MOE -AZABU-
疲れやすさや慢性的な不調を、
一度ご相談ください
当院では、鍼灸と栄養医学の両方の視点から、身体の状態や食生活を確認し、一人ひとりに合った改善方法を一緒に考えています。


